●レストアとは、古い映像を修復して、きれいな映像にすることです。現在では映像が将来有効利用できるようにキレイにするだけではなく、できるだけ高い解像度のデータとして保管します。
レストアのビジネスは、21世紀になってから急速に増えました。それまではハリウッドも「映画のフィルム」を丁寧に保管することで将来に備えていました。日本のテレビ局も巨大なライブラリーに膨大な数のビデオテープを保管していました。しかし、映像も音声もデータとして流通する時代になり、保管もデータでの保管が一般的になってきました。撮影自体もデータとして撮影して、データで保管するようになりました。また配信(ネットでの視聴)が世界中で常識化したために、映画もドラマも美しい動画データの状態で存在する必要が出てきたのです。
そこでテレシネ、アップコン、そしてレストアが、益々盛んになったのです。映画もドラマも最高の状態の動画データが必要になりました。そうなるとレストア技術は非常に重要です。フィルムやビデオ映像にノイズがのったままで単にデータ化したのでは無駄になってしまいます。ノイズを消し、スプライスなども修正し、色修正をして、明暗に関してもHDRなどの技術も駆使した最高の映像にすることが必要となったのです。レストア技術は今も日々向上していると言えるでしょう。