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ドリーショット/ジブ

●ドリーショットとは、カメラが被写体に近づいたり遠のいたり、左右に移動したり「移動しながら撮影する」手法のことを言います。ズームとはカメラを調整して被写体をアップにしたり、ヒキにすることですが、ドリーはカメラ自体の場所を移動させながらの撮影を指します。
●ジブとは、クレーンの小型のようなもので、シーソーのような形をしていて、先にカメラをつけることで、高いところから低いところまでの撮影をノーカットでする際に役立ちます。

ドリーショットは、時にはトラッキングショットという言い方をされる場合もあります。ドリーとは元々、撮影用の台車を意味している言葉です。しかし台車を使わずに手でカメラを持って撮影していても、移動しながら撮影していれば、ドリーショットと呼びます。被写体にカメラが近づいていくのは「ドリー・イン」と呼び、被写体は大きく見えてきます。逆に遠のいていくのを「ドリー・アウト」と言います。勿論、レールをひいてカメラが乗ったドリーを動かすやり方もよく使われます。その他、映像が揺れない特殊なアームにカメラをつけて、カメラマンが歩きながら撮影するステディカム撮影というやり方もあります。近年のステディーカムは、カメラマンが揺れながら歩いても、カメラだけは地面から一定の距離で保たれるという、かなりハイテクなモノもあります。
昔から映画の撮影ではドリーショットは多用されており、ズーム機能は映画ではほとんど使われてきませんでした。ズームは安っぽく見えるというのがその理由です。日常生活において、人は相手をよく見たい時には近づいて見ます。人間の目には遠くにあるものを拡大して大きく見るというズームのような機能はないのです。そのため映画撮影でも、近くで見たければカメラが実際に近づいて被写体を大きく見る方が自然とされてきました。
その他の撮影方法として、クレーンショットがあります。その名の通り、クレーンにカメラをつけて高いところから低いところまで動きながら撮影できる手法です。工事用のクレーンにカメラをつけると映像は揺れてカクカクになってしまいますので、撮影用に開発されたクレーンを使います。クレーンを小さくして扱いやすくしたものをジブと言います。ジブは、一見、大きめのシーソーか、ロボットアームのように見えます。大きめのジブを使えば、カメラは低い位置で撮影をはじめて、やがて3階位の高さまで上がっていくこともできます。(恋人2人が道で会話している顔のヨリの映像からはじめて、一人が歩き去ると同時にカメラは高く上がっていき、最後はヒキの映像で街全体を写す)という撮影もノーカットで出来るのです。

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