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アップコン(ダウンコン)

●アップコンとは、低い画質の映像を、より高い画質の映像に変換することを言います。正式名はアップコンバートです。
●ダウンコンとは、高い画質の映像を、より低い画質の映像に変換することを言います。正式名はダウンコンバートです。

アップコンは、ブルーレイ・ディスクが登場した時、ハイビジョンテレビが登場した時に、特に頻繁に行われました。それまでのSD映像(昔のテレビ)用に作られてきたアニメ、番組、などを、HDサイズの解像度にする必要が生まれたのです。もし映像が横720x縦480ピクセル(合計34万5600ピクセル)で作られていれば、34万5600個のドットが光ることで、その映像は作られています。仮にモニターがHDで(1920×1080=207万3600)207万3600ドットだとしても、映像自体が34万5600個のドットが光っている状態であれば、映像のキレイさは変わりません。
そこで、34万5600個のドットが光っている映像を、207万3600個のドットが別々に光っている状態の動画へとアップコンする作業が必要となったのです。
アップコンする機械は進化を繰り返し、現在でも進歩し続けています。只、いくら技術が進歩しても、最初から207万3600ドットで撮影された映像と34万5600ドットで撮影された映像は同じにはなりません。特に境目がくっきりしているモノ、つまり文字や線などはアップコンをすると無理に拡大したような印象となり、ボケているのが分かります。そのために良く撮られる手法としては、作品全体(完パケ)をアップコンした後で、文字がある箇所(作品の冒頭やエンドのスタッフロール)の所だけ、白素材、白完を使って別にアップコンするやり方です。文字のない白をアップコンして、その上に新らたに、同じ文字(スタッフ名)などをHDサイズでのせ直すというやり方です。

ダウンコンは、逆にHDで作られた映像を昔のSDに解像度を落とすことです。アップコンに比べれば必要になる機会は少ないかもしれません。あり得るケースとしては「大作映画の素材が8Kの動画データしか無いがそれを通常のHD放送したい」と言った場合です。8Kをダウンコンして、HDサイズにして、諸々放送基準へと調整してから放送することになります。

映画の場合には、通常、保管されている素材はフィルムとなります。フィルムをテレビ放送や配信用にビデオデータへと変換することはテレシネと言います。

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