●ハーディングとは、別名(パカチェック、パカパカチェック)と言われるテレビ画面の点滅に対応する基準です。テレビ画面が点滅するのを見ている子供が「てんかん」発作になるのではないか、というイギリスのハーディング教授の学説に基づいて始まりました。現在では日本の地上波放送でも採用されていて、ハーディング検査をパスしていないと、その映像は地上波では基本的に放送が出来ない事になっています。
ハーディングの検査方法は2種類あります。「JAPAN NAB」と「Ofcom」です。日本では一般的に「JAPAN NAB」が使われています。専用の検査用のソフトを使用して解析します。仮に点滅が基準以上となったシーンが見つかった場合は、その部分の映像を暗くしたり、前後の映像と明るさの差を少なくしたりすることで、ピカピカして見えないようにします。再度、検査をしてパスすれば「合格」という証明書を発行します。テレビ局内でも通常、ハーディングの検査は出来ますが、事前にハーディング検査をパスした完パケをテレビ局に納品するのが一般的な流れとなっています。
20世紀後半、ポケモンが世界的にヒットした際、夢中で見るイギリスの子どたちがピカピカ光る映像によって「てんかん」起こしたというを申し出がありました。イギリスの教授の説をもとに、BBCやヨーロッパのテレビ局がハーディング検査を採用し、日本も追って、それを採用しました。但し、劇場で上映される映画にはハーディング検査はありません。またネットで配信される映像にもこの検査はなく、自宅のテレビでネットの映像を見る時代になっているため、状況は少し複雑になっています。