ESSAYS– category –
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『カサブランカ』ドラマを紡ぐ名訳の力【名作映画と字幕翻訳】
『カサブランカ』(1942年)そこは自由を求める人々、最後の拠り所。運命が交差する場所。ナチスに追われるレジスタンスの指導者ラズロ(ポール・ヘンリード)は、カサ... -
『きっと、うまくいく』字幕の窓から覗く異文化の風景【名作映画と字幕翻訳】
『きっと、うまくいく』(2009年)日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパス... -
『エターナル・サンシャイン』文字数制限から名訳が生まれる【名作映画と字幕翻訳】
『エターナル・サンシャイン』(2004年)バレンタイン目前のある日。ジョエル(ジム・キャリー)は不思議な手紙を受け取る。「クレメンタインはジョエルの記憶を全て消... -
『コーダ あいのうた』日本語字幕ルールのすばらしさ【名作映画と字幕翻訳】
『コーダ あいのうた』(2021年)豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ル... -
『ノッティングヒルの恋人』1本の線で繋がった翻訳【名作映画と字幕翻訳】
『ノッティングヒルの恋人』(1999年)有名ハリウッド女優と平凡な男の恋の行方を、ユーモアたっぷりに描く。華やかなハリウッド女優を演じるロバーツと、どこか頼りな... -
『ミッドナイト・イン・パリ』背景を持ったセリフの翻訳【名作映画と字幕翻訳】
『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)ハリウッドの脚本家ギルは、婚約者とその両親と共に憧れのパリに滞在中。そんな彼がある夜、0時を告げる鐘の音に導かれて迷い込ん... -
【2024年/第96回】アカデミー賞受賞作品を手がけた字幕翻訳者
第96回(2024年)アカデミー賞の受賞作品が発表されました。 最多13部門でノミネートされていた『オッペンハイマー』が、事前予想どおり作品賞、監督賞を含む7部門で受... -
『スクール・オブ・ロック』盛り上がっていく感情に寄り添った字幕【名作映画と字幕翻訳】
『スクール・オブ・ロック』(2003年)いつまでたっても大人になりきれないデューイはロックを愛する熱い男。生活費を稼ぐ必要に迫られた彼は、バイト気分で名門小学校... -
『リメンバー・ミー』『いまを生きる』翻訳から生まれる小さな感動【名作映画と字幕翻訳】
『リメンバー・ミー』(2017年)ミュージシャンを夢見るギターの天才少年ミゲル。だが、彼の一族は代々、音楽を禁じられていた。ある日、ミゲルは先祖たちが暮らす“死者... -
『SWEET SIXTEEN』「翻訳しない」という翻訳【名作映画と字幕翻訳】
『SWEET SIXTEEN』(2002年)服役中の母ジーンはリアムの16歳の誕生日前日に釈放される。リアムは胸をときめかせ今の生活を抜け出す決意をしていた。まだ味わったことの... -
『アパートの鍵貸します』情報量が少ない字幕【名作映画と字幕翻訳】
『アパートの鍵貸します』(1960年)上役の情事の為に自分のアパートを貸しているしがない会社員バディ。それもみんな出世のため。だが、人事部長のシェルドレイクがつ... -
『ビフォア・サンセット』意訳と直訳のはざま【名作映画と字幕翻訳】
『ビフォア・サンセット』(2004年)忘れられない人との再会という誰もが共感を覚える普遍的なテーマ。イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー、監督リチャード・リンク... -
映画『アアルト』で北欧家具の名品を生み出した「対等な夫婦」の姿を見る(字幕翻訳:横井和子)【字幕翻訳者あとがき】
【字幕翻訳者あとがき】映画やドラマの字幕を担当した翻訳者が、作品への想いを語ります。 『アアルト』フィンランドを代表する建築家・デザイナー、アルヴァ・アアルト... -
『マダム・イン・ニューヨーク』シンプルだからこそ翻訳が難しい【名作映画と字幕翻訳】
『マダム・イン・ニューヨーク』(2012年)シャシは、二人の子供と夫のために尽くす、ごく普通の主婦。彼女の悩みは、家族の中で自分だけ英語ができないこと。夫や子供... -
【字幕翻訳者たちとの思い出】第20回(最終回) 進藤光太さん 〜あのひと言が余計でした〜
この記事は、書籍『字幕に愛を込めて 私の映画人生 半世紀』の著者:小川政弘氏にその外伝として執筆いただきました。 私の「字幕翻訳者たちとの思い出」シリーズも、最... -
『ショーシャンクの空に』原文に存在しない言葉を字幕に【名作映画と字幕翻訳】
『ショーシャンクの空に』(1994年)ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったアンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)が、妻と間男を殺害した罪で入所して... -
『カッコーの巣の上で』ハリウッドの巨額投資ビジネス|アカデミー賞受賞作品の舞台裏 第3回
1976年 アカデミー賞 作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚本賞『カッコーの巣の上で』刑務所から逃れるために精神病院に入った主人公のマクマーフィーは、施設... -
【字幕翻訳者たちとの思い出】第19回 雨宮健さん 〜伊藤忠の要職よりも字幕翻訳を〜
この記事は、書籍『字幕に愛を込めて 私の映画人生 半世紀』の著者:小川政弘氏にその外伝として執筆いただきました。 連載第19回は、雨宮健さんです。 雨宮健さん ...