●ボイスオーバーとは、吹替音声の収録方法の1つです。原音を少し残しながら、上から訳した声をのせるやり方です。
外国の映画やドラマを日本語の音声に変える際、最も多いやり方はアフレコです。外国語のセリフの声だけを消して、日本の声優さんが日本語で声を入れなおすやり方です。
ボイスオーバーの場合は、オリジナルの音声を少し残すやり方です。その上から日本語音声をかぶせます。ドキュメンタリー番組などで多く使われます。
例えば、森で「宇宙人を見た」と証言している人の映像の場合:
◉オリジナル音声: ‘Ya, It was a spaceman for sure. I saw it!!’ の声が少し聞こえるように残しながら、
◉日本語のボイスオーバー: 「確かに宇宙人だよ。見たんだ!!」 という声を上からかぶせます。
わざと、少しタイミングをズラして声を重ねる場合もありますが、基本的には、ほぼ同じタイミングで上から日本語音声をかぶせます。
ボイスオーバーの方式を使う理由としては大きく2つあります。(1)リアルなオリジナルの音声を残して、真実味を視聴者に感じてもらいたい時。(2)ME音声トラックが存在しないため、オリジナル音声から外国語の声だけを抜き取ることが不可能な時。