●キネコ(キネレコ)とは、ビデオ映像として存在している映像をフィルムへと変換することを言います。ビデオで存在している作品を映画館でフィルム上映したい際にこの変換が行われます。テレシネとは反対の作業です。
現在では世界の多くの映画館はDCP(デジタルシネマパッケージ)にて映画を上映していますが、かつて映画館がフィルム上映をしていた時代、キネコは時折行われていました。テレビ番組として作られた映像をフィルム上映するには、映像が劣化するのを承知で変換する必要があったわけです。テレビの映像は1秒が約30フレーム、フィルムは24フレームです。コマ数(フレーム数)が違うため変換すると映像には多少残像が残ってしまいます。またテレビ番組の解像度はフィルムよりかなり低いため、キネコした映像はかなり画質の低いものになっていました。それでも劇場でフィルムの状態で、テレビ番組などを上映したい時にはキネコの作業が行われていました。