●統合データとは、編集やデザインをした後で、全てのレイヤーを統合して1つに固めた状態のことを言います。特に紙のデザイン用にイラストレーターを使用した場合、すべてのレイヤーを統合して、アウトライン化していないと、印刷する際にフォントが変わってしまったり、文字の場所が変わってしまったり、使われている写真が表示されなかったり、様々な問題が起きることがあります。
映像の編集、静止画のデザインでは、多くのレイヤーを組み合わせて作りあげます。完成した後でも、あえてレイヤーをバラバラにしたままにしておく場合があります。そうする事によって、一部の変更や修正が可能だからです。動画であれば字幕のレイヤーだけを別にしておけば、字幕ありの映像、字幕なしの映像を、レイヤーをON、OFFに切り替えるだけで書き出せます。静止画の映画広告であれば、タイトルのレイヤーだけを英語から日本語に書き直すだけで、他は触らないというケースもあります。そのためレイヤーは分けた状態で保管しておくことが通常です。
しかし、納品データだけは異なります。すべてのレイヤーを統合して固めて依頼主に渡さないと、別のコンピューターで開いた時には、様々な部分が違って表示されてしまう恐れがあるのです。