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ダイアログ (映画)dialogue と ME

●ダイアログとは、映像業界において、セリフの声を意味します。例えば「アメリカ映画の英語のセリフ」の部分はダイアログになり、海外で他の言語に差し替えられるように、通常、別の音声トラックに分けて保管されています。

有名な海外の映画、ドラマ等では、よく日本語吹替版があります。これは当然ながら、日本の声優さんが吹き替えたものになります。日本語でセリフを収録したも後、海外から来たダイアログがない音声(ME)とミックスして日本語吹替音声を完成します。

アメリカのテレビドラマのステレオ音声であれば、下記ような形で日本に送られてくるのが一般的です。

(1)オリジナルミックス(MIX 2ch):全ての音声がミックスされた完成形の音声。アメリカの俳優の声、銃声や風の音などの効果音、音楽などが全てミックスされています。

(2)ダイアログ(DIA 2ch):アメリカの俳優の声だけが収録されているトラックです。 *但し、このトラックは無くても日本語吹替の作業はできます。

(3)ME(Music and Effects/ME 2ch):効果音、背景音、そして音楽だけが入っているトラックです。

(4)Music/SE (音楽や効果音)も別の音声トラックになっている場合もあります。

(1)はそのままオリジナル英語音声として放送されます。日本語版を作成する際には、(1)を参考にしながらアフレコをして、(3)とミックスすれば日本語版音声が完成します。
日本から海外に出ていく作品も同じ仕組みです。40年、50年前においても、日本のアニメや特撮ドラマは、海外でテレビ放送されていました。つまり、その当時でもしっかりとダイアログとMEを分けて保管していて、海外に分けた音声素材を渡していたのです。また、映像においても海外で広まった日本の作品の多くは日本語の文字が出ないようになっていました。つまり、しっかりと白完を海外に渡せていたわけです。

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