機械翻訳(自動翻訳)とは、人間が外国語を翻訳するのではなく、ソフトやアプリなどが自動的に翻訳する機能を言います。AIの進歩によりかなり精度は上がってきています。
機械翻訳(自動翻訳)は、Google翻訳でもわかる通り、近年かなり精度が上がり、音声も読み上げたり出来るようになっています。様々な機械翻訳のソフトが世界中で開発されています。特に専門用語が多いハイテク機器部門などにおいては、AIが適切な専門用語を選び出すなど、有効活用されています。反対に簡単そうに見えても難しいのが映像翻訳です。映画の字幕は、雰囲気に合わせて感情を読み取って字幕にしなくてはなりません。使っている言葉が簡単でも俳優が出す感情を基準にしなくてはならないのです。仮にセリフで “So, I said thank you, OK!?” 「なんだ ありがとうと言ったよな」と怒った感じの字幕を表示したい時、英語台本をそのまま機械的に翻訳すると「それで ありがとうと言いました 良い?」となってしまいます。OKなどの簡単な言葉ほど、感情を読み取った訳にするのが難しいのです。また、”That’s Fuji.” と英語で言った場合、主人公が日本の山の前にいるなら、字幕は多分「富士山だね」になりますし、テレビ局の前でのセリフなら「フジテレビだね」となります。植物園でボソッと言ったセリフなら「藤だね」という字幕かもしれません。いくらAIでも、主人公が立っている場所は文字を入力しただけでは分からないわけです。日本における映像翻訳は、英語からイタリア語への翻訳ようにアルファベット同士での変換ではありません。文法も大きく違いますし、ひらがな、カタカナ、漢字、そしてルビなども関係してくるのです。また、字幕では、棒引き、三点リーダー、その他の記号も関係してくるのです。只、映像翻訳においても、機械翻訳が翻訳者にとって参考になる事は増えてきていると言えるでしょう。