●あおり撮影とは、一般的にはカメラを被写体より低い位置から撮影することを言います。
プロのカメラマンが「あおって撮影しよう」と言った場合、基本的に、低い位置から撮影しようという意味です。人物を下から撮影すれば人物は大きく強く見えます。子供が大人を見上げているのと同じことです。ハリウッド映画を見ると、ほとんどのシーンが胸位置かそれより低い位置にカメラを置いて撮影されているのがわかります。登場人物は重要でなくてはならないため、存在感を出すために同等か少し見上げる形で撮影するのです。元々「あおる」という表現は、昔の蛇腹カメラの撮影手法から来ています。昔の蛇腹のカメラでは、前のレンズレンズ面と、後ろのフィルム面の角度を調整して撮影をしていました。角度をつけることでピントを合わせて、被写体も適正の形にしていました。つまりカメラの板をあおって撮影していたのです。現在では被写体より低い位置から撮影することを「あおり撮影」と言います。急いで撮影するようにプレッシャーをかけることではありません。