vShareR CLUBの編集スタッフが、2026年4月に刊行された書籍のなかから「翻訳という営みを刺激しそうな本」をピックアップして紹介します。

日本文学の翻訳者たち
金原瑞人 編著
平凡社
価格:2,640円(税込)
ISBN:978-4582839999
日本文学は、海外でどのように読まれているのだろう?
世界の翻訳者たちは、日本語で書かれた作品を、どのように別の言語に翻訳しているのだろう?
大江健三郎、村上春樹、多和田葉子、村田沙耶香作品など、数々の日本文学を英語・フランス語・韓国語・台湾華語(中国語正体字/繁体字)・タイ語・オランダ語・ドイツ語に翻訳してきた7名の翻訳者たち。
日本語や日本文学との出会いは?
文芸翻訳家を志したきっかけは?
日本語の敬語や敬称は翻訳しづらい?
漢字、平仮名、片仮名のニュアンスの違いをどうやって表現する?
「いらっしゃいませ」など、日本独特の表現をどう訳す?
あの名作を一体どのように翻訳した?
文芸翻訳の裏側にある苦悩と情熱を、翻訳者の金原瑞人がインタビュー!
(出版社ホームページより)

翻訳ストラテジーの生成と変容
芥川龍之介はいかに中国語に訳されたか
王唯斯 著
日本僑報社
価格:5,280円(税込)
ISBN:978-4861853692
色あせぬ原作、時代に染まる訳文――芥川文学中国語訳の百年を読み解く
第21回華人学術賞受賞作品である本書は、1920年代から2025年現在に至るまでの芥川文学の中国語訳を通時的・共時的に整理し、翻訳史の見取り図を示す。とりわけ、民国期/人民共和国期という二つの時代区分と、中国大陸/台湾地域という二つの地域区分を交差させ、訳者の選択がいかなる条件のもとで成立し、いかに変容してきたのかを視野に収める。
「羅生門」、「鼻」などを中心に複数の訳文を精査・対照し、語彙・構文・修辞、さらには文化的背景を伴う表現の扱いの差異を手がかりとして、制度的力学、文化的価値判断、訳者の目的性が交錯する場において翻訳ストラテジーがいかに生成され、局面ごとにその方向性を転換していくのかというメカニズムを描き出す。
翻訳文学研究および受容研究に資する、再利用可能な訳文比較・分析の枠組みを提示する。
(出版社ホームページより)

海をわたる言葉
翻訳家ふたりの往復書簡
クォン・ナミ、村井理子 著
集英社
価格:1,870円(税込)
ISBN:978-4087881257
娘として、妻として、働く母として。
海の向こうでも同じように、泣き、笑い、悩んでた……。
ベストセラー『兄の終い』原案の映画『兄を持ち運べるサイズに』が公開されるなど、翻訳家、エッセイストとして注目を集める村井理子と、村上春樹、東野圭吾ほか300冊以上の日本語書籍の韓国語訳を手がける人気翻訳家のクォン・ナミ。
日本と韓国でそれぞれ活躍する翻訳家ふたりが、SNSでの出会いをきっかけにおよそ1年間にわたるメールで交わした、仕事、家族、親の介護と看取り、自らの健康や愛犬との別れ――。
翻訳という仕事を通じ、「言葉」と常に真摯に向き合ってきたふたりが、その「言葉」を尽くしてとことん語り合う、いまを生きる私たちへの共感と励ましに満ちた往復書簡スタイルのエッセイ。
(出版社ホームページより)

日本語の書き言葉はどう変わってきたか
せめぎ合う漢字・ひらがな・カタカナ
釘貫亨 著
中央公論新社
価格:1,078円(税込)
ISBN:978-4121029058
「お値打ちセール20%OFF!」日本語では漢字・ひらがな・カタカナ、それにローマ字までもが一つの文に共存している。これほど複雑な文字体系は世界に類を見ない。漢字からひらがなやカタカナが生まれたが、それらは独自に発展してきた。やがて藤原定家がひらがな文に漢字を所々に交ぜ、仏教説話で漢字カタカナ交じり文が生まれた。今や、ひらがな文が圧倒的に優勢である。文字が生んだ多様で豊かな文化と社会の変遷を辿る。
(出版社ホームページより)

私的パワーワード辞典
このコトバ、あなたにはどう響く?
川添愛 著
清流出版
価格:1,870円(税込)
ISBN:978-4860295981
書籍やSNSなどを何気なく見ているときに「響く言葉」に出会う。
そんな経験をしたことはありますか?
気鋭の言語学者 川添愛さんが出会い、心に刺さったパワーワードとその理由をこの一冊に。
味わい深くてためになる、新感覚の言葉のエッセイです。
(出版社ホームページより)

言語起源論の系譜
互盛央 著
筑摩書房
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4480513540
言語の起源とは何か。それは自然と人為、いずれによるものか。古代から近代へと2500年、この問題はヨーロッパにのみ見られる足跡を遺した。ヘブライ語の失墜、新たな「自然」の創出、「起源の言語」から「言語の起源」への転換と国民国家の成立、そして「近代」に固有の逆説……。言語の生成はいかにして可能かという問いがそれらを貫いていく。傍らに一人「生まれ出ざる者」を伴いながら――。長きにわたる追求は、ついにソシュールによる起源の否定へと逢着したが、本当に問題は消えたのだろうか? 膨大な文献の渉猟とともにヨーロッパの核心を剔抉した傑作思想史。第36回サントリー学芸賞受賞。
(出版社ホームページより)

