vShareR CLUBの編集スタッフが、2024年1月・2月に刊行された翻訳・語学・映画関連の書籍のなかから「読みたい!」と思った本をピックアップして紹介します。(毎月第1木曜日公開予定)
翻訳万華鏡
池央耿 著
河出書房新社
価格:990円(税込)
ISBN:9784309420790
『星を継ぐもの』『E.T.』などの大ベストセラーをはじめ、あらゆるジャンルの書を訳し、常に第一線で活躍してきた名訳者が初めて明かした、名訳が生まれる現場と翻訳の極意。唯一のエッセイ集。
(出版社ホームページより)
アメリカ映画の文化副読本
渡辺将人 著
日本経済新聞出版
価格:1,980円(税込)
ISBN:9784296119479
〈7つの文化〉で紐解いていく「アメリカ」。お馴染みの著名作品から日本では劇場未公開の知られざる個性派作品、Netflixオリジナル作品やAmazonプライムなど配信系オリジナルの映画ドラマまで数多くの作品を幅広く紹介。
巻末にはアメリカのメディアや選挙現場の実務から「フィールド」を知る政治学者の著者による異色「コラム」も収録。アメリカ文化解説、映画レビュー、政治分析が折り重なった注目作。
「日本の読者として何に受け入れがたいアレルギーが残り、どんな部分に知られざる再評価できそうな面白さが眠っているか。アメリカを自然体でお伝えすることに専心し、なるべくアメリカの映画やドラマが楽しくなるような文化解説を心がけた」(本文より)
文化がわかるとドキドキや泣き笑いが真に迫る! すべての映画・ドラマファン必読の一冊。
(出版社ホームページより)
後味が悪すぎる49本の映画
宮岡太郎 著
彩図社
価格:1,430円(税込)
ISBN:9784801307049
人はどうして、後味が悪い映画に惹かれてしまうことがあるのだろう。
予定調和的なハッピーエンドに飽き飽きしたから?
自分はこの映画の主人公よりはマシだと現実逃避したいから?
単なる怖いもの見たさから?
様々な理由があるだろうが、それだけ後味が悪い映画というものには、触れた者にビターな爪痕を遺してゆくような強いインパクトがあるに違いない。ハッピーエンドに感涙することが感動である一方で、バッドエンドに戦慄することもまた感動なのではないだろうか。恐ろしくもついつい指の間から見てしまう、《後味が悪すぎる映画》の魔力あふれるディープな世界に、皆様をご案内したい。
(出版社ホームページより)
通訳者・翻訳者になる本2025
イカロス出版
価格:1,980円(税込)
ISBN:9784802213752
志望者&現役通訳者・翻訳者必携の業界ガイドブック。
通訳者・翻訳者・通訳ガイドの仕事内容から必要スキル、仕事の獲得方法、気になる収入、機械翻訳やAIの影響まで、最新事情を網羅した、「プロになるための」ナビゲー ション・ガイド。
巻頭企画は「日本を飛び出し世界でも! 通訳・翻訳のスキルでグローバルに活躍しよう」。日本語・外国語のエキ スパートとして、日本にとどまらず世界で活躍する通訳者や翻訳者の姿を紹介する。
また巻頭では、大ヒット作『三体』の翻訳も手がけた翻訳家・書評家の大森望さんの特別インタビューを掲載!
そのほか、現役通訳者・翻訳者へのインタビューや、全国の通訳・翻訳会社情報、専門スクール&コース情報なども充実。
すでに仕事をしている現役の通訳者・翻訳者や業界関係者の情報収集にも役立つ。
(出版社ホームページより)
日本の小説の翻訳にまつわる特異な問題
文化の架橋者たちがみた「あいだ」
片岡真伊 著
中央公論新社
価格:2,750円(税込)
ISBN:9784121101488
日本文学は「どうしても翻訳できない言葉」で書かれてきた、と大江健三郎は言う。事実、谷崎も川端も三島も、英訳時に改変され、省略され、時に誤読もされてきた。なぜそのまま翻訳することができないのか。どのような経緯で改変され、その結果、刊行された作品はどう受け止められたのか。一九五〇~七〇年代の作家、翻訳者、編集者の異文化間の葛藤の根源を、米クノップフ社のアーカイヴ資料等をつぶさに検証し、初めて明らかにする。
(出版社ホームページより)
生と死を分ける翻訳
聖書から機械翻訳まで
アンナ・アスラニアン 著、小川浩一 訳
草思社
価格:2,750円(税込)
ISBN:9784794226976
聖書の翻訳、独裁者の通訳、ボルヘス作品の翻訳からAI翻訳まで。世界の歴史を決定づけた名訳・迷訳エピソードから翻訳・通訳の本質を知り、その未来を考える。
(出版社ホームページより)
20世紀最高の映画100作品
古澤利夫 著
ビジネス社
価格:4,950円(税込)
ISBN:9784828426051
全米映画撮影監督協会(ASC)創設100周年記念
《永久保存版》
撮影技術が素晴らしい映画100本~後世に残すべき名カメラマンの系譜をたどる
(出版社ホームページより)
通訳翻訳ジャーナル2024SPRING
イカロス出版
価格:1,650円(税込)
通訳と翻訳と通訳ガイドに関する情報を扱う、国内唯一の定期媒体。
巻頭では、「ナショナル ジオグラフィック」発のベストセラー翻訳書ができるまでをレポート。
プロ野球チーム 横浜DeNAベイスターズで活躍する通訳者・鈴木泰輔さんへのインタビュー記事も掲載!
第1特集は、「辞書&調べ物 最新事情」。
翻訳者にとっても通訳者にとっても欠かせない作業が「調べ物」、そして欠かせないツールが「辞書」である。辞書環境の作り方の最新事情から、電子辞書のすすめ、通訳者や映像翻訳者の調べ物のコツ、さらにはアンケートで翻訳者の辞書環境を徹底調査!
第2特集は「海外取引で活躍しよう」
円安が続く今こそ、外貨で収入を得る「海外取引」が有利だ。語学のプロである通訳者や翻訳者は、他業種に比べて海外取引や海外進出がしやすい職業。実際に海外取引を行っているプロの例や、海外取引の注意点、始めるためのアドバイスを紹介する。
第3特集は通訳・翻訳業界 マーケット動向2024」
毎年恒例、今年の通訳翻訳市場を、翻訳会社・通訳会社へのアンケート結果をもとに予測。
誌上翻訳コンテストは、「ニュース編」を開催!
(出版社ホームページより)
デイヴィッド・リンチ
幻想と混沌の美を求めて
イアン・ネイサン 著、中山宥 訳
フィルムアート社
価格:3,520円(税込)
ISBN:9784845923212
アメリカ映画史上「最も過激で、強烈で、奇妙で、滑稽で、恐ろしく、深遠で、忘れがたい作品」を生み出したデイヴィッド・リンチ。
1960年代の実験的な短編作品や『イレイザーヘッド』、『エレファント・マン』、『ブルーベルベット』、『マルホランド・ドライブ』などの長編映画、そしてTVシリーズ『ツイン・ピークス』『ツイン・ピークス The Return』。
長年にわたり、リンチの作品は見る者を魅了し、挑発してきた。
本書は「リンチアン(Lynchian)」を理解するための探究書である。「リンチアン」とは「リンチの映画ならではのスタイル、感覚、雰囲気、物語の語り口、登場人物のタイプ、ジャンルのアレンジ、話しかた、風景、街、ユーモアとホラーの融合、現実というヴェールの向こう側への旅、心の奥底にある欲望の考察、リンチが故郷と呼ぶ国の奥深くへの探検」を意味する言葉だ。
中産階級の愛情深い両親のもとで幼少期を過ごし、ユーモア雑誌やボーイスカウトに夢中になったデイヴィッド・リンチは、やがて芸術家の道を志し、フィラデルフィアのペンシルヴェニア美術アカデミーへ入学する。のちに「腐敗し、衰退していて、奇妙に邪悪で、暴力的で、恐怖に満ちていた」と述懐するこの街で、リンチは自分のめざすべき道は「動く絵画」であると気づく――。
本書では、リンチの長編映画10本とTVシリーズ2本について詳しく解説するとともに、彼の生い立ちや多様で豊富な芸術や表現がどのように作品に影響を与えたのか、貴重な場面写真やオフショットとともに、「リンチアン」の謎に迫る。
自らの理想と想像力に従って作品を作り続け、映画のストーリーテリングの限界を押し広げてきた唯一無二の映画監督の本格評伝。
(出版社ホームページより)
建築ジャーナル 2024年3月号
ミニシアターの可能性
建築ジャーナル
価格:990円(税込)
70年代から80年代にかけて、映画は、大衆の娯楽だけではなく、ドキュメンタリーやアートとしての実験映画など、さまざまな映像の可能性が追求され、自主上映や独自の拠点づくりが始まる。90年代になると、ショッピングモールなどにシネマコンプレックスが集約され、人口30万人以下の中小都市では映画館が一つもないという事態も起こる。それを憂い、市民の手で復活、運営される映画館も生まれてきた。このような小さくとも「自分たちの」映画館が各地にあることの意義と可能性について。そして全国に点在する、企画も、活動も、空間も面白い映画館を見に行こう。
(出版社ホームページより)
アメリカ映画とエスニシティ
君塚淳一・馬場聡・河内裕二 編
金星堂
価格:1,980円(税込)
ISBN:9784764712317
本書はアメリカ映画の「ガイドブック」である。作品に関係する情報を読者に提供するが、その情報は作品を観ずに内容を知るためのものではなく、映像を観た際に、その世界観やメッセージを読み取り、作品を深く理解するためのものである。作品を理解することは、それが描く世界を理解することである。それゆえ本書の情報は、映画を観ることで単なる情報からアメリカに関する知識に変わる。
(出版社ホームページより)