●「スタイルガイド」とは、各社がルールをまとめた資料になります。字幕制作の場合は、各配信会社、各テレビ局が、字幕に対して自社の定めるルールを持っています。そのルールをまとめた書類がスタイルガイドです。字幕制作者はそのルールに従って字幕を制作します。自社のスタイルガイドを持たずに「一般的な字幕のルールに従ってください」と言われる場合もあります。そういったケースでは一般的な字幕のルールに従う形になります。
翻訳者、字幕制作会社、翻訳会社は、クライアント(配信会社やテレビ局等)のスタイルガイドを確認しながら字幕制作をします。スタイルガイドがあることで、その(配信会社、テレビ局等)は「統一感のある字幕」「統一感のある雰囲気の字幕」を視聴者に提供できます。
スタイルガイドには多くのことが記載されていますが、内容の一例としては下記のようなモノがあります。
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🔹カタカナの語尾の長音は基本的に省略しない。
○コンピューター
X コンピュータ
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こういった記載がスタイルガイドがある場合、字幕の表現方法も考慮すること必要があります。例えば「コンピューター一式を借りてきて」という字幕は避けます。横棒が2つ続いて読みにくいためです。「一式コンピューターを借りてきて」などの表記とするでしょう。
スタイルガイドには、その他にも、こういケースでは全角を使ってください/こういう記号は使わないでください/字幕のフォントはこれを使ってください/等の規定が書かれていたりします。